水中オートバイ(PWC)の迷惑操船について         

 1 はじめに
 令和3年は新型コロナウイルスの影響か?マリンレジャーが盛況でした。
 この状況下、水上オートバイ(以下「PWC」という。)の迷惑行為・事故が多発し、テレビ及び新聞で大きく
取り上げられました。
 令和3年12月24日現在、YouTubeで“水上オートバイ 事故2021”で検索すると「41件」が、“水上オートバイ
危険行為2021”では「57件」、Googleで“水上バイク 事故2021”で検索をかけると「約212万件」、“水上バイク
迷惑行為 2021”では「約29万件」がヒットし、関心の高さを感じました。
 このため、PWCの安全操船啓蒙画面を作成することにしました。
 少しでもPWC操船者の手助けになれば幸せです。

2 構成
 “百聞は一見に如かず”のことわざで、ニュースで取り上げられた映像を多用し、これに対する思いを皆様
に感じていただくとし、参考として、法律及び県条例を記述しています。
 使用(引用)した映像等は以下のとおりです。
 (1) 映像
  ① 水上バイク”で危険運転 明石市長刑事告発 https://www.youtube.com/watch?v=Y-ulWbUfswc
   関西テレビ(令和3年8月6日放送)
  ② 明石水上オートバイ危険操船 https://www.youtube.com/watch?v=2V8ocTfc8Hk
   FNNプライムオンライン(令和3年9月放送)
  ③ 水上オートバイのシジミ漁被害  https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000228348.html
   テレ朝ニュース(令和3年9月8日放送)
  ④ 水上バイクの事故や危険運転相次ぎ規制強化議論
                      https://sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2021/09/27/43181/
   サンテレビNEWS(令和3年9月27日放送)
 (2) 写真(壁紙)
   最良の海 壁紙 フリー 高画質 フリー  bing.com/images
 (3) 音楽
   ゆったり・のんびり・ほのぼの音楽素材 https://musmus.main.jp/music_img1_02.html


 (1) 感想ページ                                     
 ニュース映像を見ていただいた感想はいかがでしょうか?。
 当協会は、瀬戸内海及び宇和海における小型船舶の海難を防止するとともに、運航マナーの向上を図り、
安全で秩序ある海洋性レクリエーションの普及と発展を目的とした事業を行っていますが、これらのニュー
スを見て「努力の足りなさ」を感じています。
 報道で問題視されている方は、PWC愛好家の極々一部の方です。
 ただ、この方たちの非行が“厳しい罰則を伴う法律の制定”を後押しする可能性は否めません。
 法規制報道のコメンテータとして出演された「藤本 尚道弁護士」は、“マナーを守らないことが、同じ楽
しみを持つ人の首を絞めてしまうことに気が付かないといけない”と話されています。
 当協会もPWC操船者に「海上安全指導員」に就任いただき、横の輪を広げる活動を行っています。
 海は、皆が憩い・楽しむ場所です。
 PWC操船者、その家族・親戚・友人の方で本コンテンツをみていただいた方は、迷惑行為の防止につい
て、PWCの仲間とお話をいただきたく存じます。
 また、横のつながりを強化するため、「海上安全指導員」を求めています。
 内容及び資格は、当HPの安全指導員をご覧になり、可能であれば当協会に一報いただきたく、よろしく
お願いします。
 次は現状の法律及び県条令のお話をします。

 (2) 法 律
 PWCの迷惑行為を規制する法律は“船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和26年法律第149号)で、条文の小型
船舶操縦者の遵守事項として「第23条の36の第3項」に記述が有ります。

[第23条の36の第3項]
3 小型船舶操縦者は、衝突その他の危険を生じさせる速力で小型船舶を遊泳者に接近させる操縦その他の人
 の生命、身体又は財産に対する危険を生じさせるおそれがある操縦として国土交通省令で定める方法で、
 小型船舶を操縦し、又は他の者に小型船舶を操縦させてはならない。

 船舶職員及び小型船舶操縦者法施行規則
 (昭和26年運輸省令第91号)
(危険な操縦の方法)
 第136条 法第23条の36第3項の国土交通省令で定める方法は、次に掲げる方法とする。
 1 遊泳者その他の人の付近において、小型船舶をこれらの者との衝突その他の危険を生じさせるおそれ
  のある速力で航行する操縦の方法
 2 遊泳者その他の人の付近において、小型船舶を急回転し、又は縫航する操縦の方法
 
 法第23条の36第3項の違反者には次の罰則規定(減点)があります。
(海上保安官又は警察官による通知)
 第23条の38 海上保安官又は警察官は、第23条の36の規定に違反する事実があつたことを知つたときは、
 その事実を国土交通大臣に通知することができる。(国土交通大臣が違反程度に応じた減点を行います。)

 (3)条例[山口・広島・岡山・香川・愛媛の各県]
  ① 山口県
   小型船 等による危険な行為の規制に関する条例(平成21年山口県条例第36号)
   (危険な行為の禁止)
   第3条  何人も、 人命救助その他の正当な理由がないのに、 遊泳者等の付近において、小型船舶等
   を急転回させ、 縫航させ、 衝突その他の危険を生じさせるおそれのある速力で航行させ、その他遊
   泳者等に危険を覚えさせるような方法で操縦してはならない。
   (罰則)
   第4条  前条の規定に違反した者は、 5 0万円以下の罰金又は科料に処する。

  ② 広島県
   公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(昭和38年7月1日条例第15号)
  (モーターボート等による危険行為の禁止)
  第10条 何人も、通常、人が遊泳し、又は手漕ぎのボートその他の小舟が回遊する水面において、正当
   な理由がないのに、モーターボートその他の原動機を用いて推進する舟艇、水上スキー又はヨットを
   縫航させ、急転回させ、疾走させる等により、遊泳し、又は手漕ぎのボートその他の小舟に乗つてい
   る者に対し、危険を覚えさせるような行為をしてはならない。
  (罰則)
  第15条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
   省略
  3 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
   省略
   四 第6条から第10条までの規定のいずれかに違反した者

 ③ 岡山県
   岡山県迷惑行為防止条例(昭和38年9月17日条例第40号)
  (モーターボート等による危険行為の禁止)
  第12条 何人も、通常、人が遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟が回遊する水面において、正当な
  理由がないのに、モーターボートその他の原動機を用いて推進する舟艇又は水上スキーを操縦して、疾走
  し、急回転し、縫航する等により、遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟に乗つている者に対し、危
  険を覚えさせるような行為をしてはならない。
  (罰則)
   第16条 次の各号のいずれかに該当する者は、50万円以下の罰金に処する。
    ⑴ 第2条、第5条、第6条又は第8条から第12条までの規定に違反した者
     以下、省略

 ④ 香川県
  香川県迷惑行為等防止条例 (昭和38年12月23日条例第50号)
  (海水浴場等における危険行為等の禁止)
  第10条 何人も、通常、人が遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟が回遊する水面(以下「海水浴場
  等」という。)において、みだりに、モーターボートその他の原動機を用いて推進する舟、水上スキー、
  ヨット等を疾走させ、急回転させ、縫航させる等により、他人に対し、危険を覚えさせるような行為をし
  てはならない。
  以下、省略
  (罰則)
  第13条 第2条又は第4条から第10条までの規定のいずれかに違反した者は、10万円以下の罰金、拘留
  又は科料に処する。
   2 常習として前項の違反行為をした者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 ⑤ 愛媛県
  愛媛県迷惑行為防止条例(昭和38年10月11日条例第35号)
  (モーターボート等による危険行為の禁止)
  第11条 何人も、通常、人が遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟が回遊する水面において、モ
  ータ ーボートその他原動機を用いて推進する舟、水上スキー又はヨツトを、みだりに疾走させ、急
  回転し、縫 航する等により、遊泳し、又は手こぎのボートその他の小舟に乗つている者に対し、危
  険を覚えさせるような行為をしてはならない。
 (罰則)
  第19条 第2条、第3条、第6条、第7条、第8条第1項又は第9条から第11条までの規定のいずれかに違反
 し た者は、50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
  2 常習として前項の違反行為をした者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

 (4) 結び 
  以上がPWCの迷惑等を規制する法律・条例です。
 各県の条例では、違反者に“罰金(科料)10~50万円、懲役(拘留)6月以下”の処罰が規定されています。
 もし、違反行為で怪我をさせたり、生命を奪った場合は“刑法の傷害罪、殺人罪”に問われます。
 このコーナーで取上げた、明石市の海水浴場での行為は、海上保安庁が令和4年3月22日に殺人未遂と兵庫県水難事故防止条例違反容疑で、検察に送検しています。
 また、これに併せて、民法の慰謝料、損害賠償等も生じます。
 一瞬で、“人生を棒に振ったり、重い十字架を背負う”ことになります。
 ルールやマナーを守ることの大切さをご理解下さい。